アメリカでは、ケーブルテレビやインターネットでの動画配信、また最近のストリーム配信機器(Apple TVやROKU、Amazon Fire TVなど)などが普及してきたため、今やレンタルビデオ店はほぼ消滅しました。
しかし、そんな中、オフラインでのDVDレンタルができる「RedBox」が元気です。
「RedBox」は無人のDVDレンタルの自動販売機です。
最新のDVDやブルーレイ、また、XBOXやPlayStationなどのゲームもレンタルすることができます。
DVDであれば、1泊$1.35(約160円)で借りることができるので、AppleのiTune StoreやGoogle Playで借りるよりも安い値段で借りることができます。
さらに最大の特徴は、近所にある「RedBox」にどこでも返却ができるという点です。
いわゆる“ユビキタス”です。
RedBoxのモニターで借りたいDVDを選び、決定したら、クレジットカードをスライドして、eメールを登録すれば、機械からDVDが出てきます。
返却も画面の「RETURN」を押して、DVDを返却口に入れるだけ。実に簡単です。
各地に設置されているRedBox内にあるDVDの在庫はリアルタイムでパソコンやアプリで確認することができ、また、オンラインで貸出予約を行うことができます。
オンラインで在庫確認をして、貸出予約(決済)を済ませれば、そのDVDが収納されている指定のRedBoxに取りに行くだけです。
あとは借りてから24時間以内に、同じRedBoxではなくても、最寄りのRedBoxに返却するだけでOKです。
RedBoxが成功している要因お一つは、その機械の設置場所です。
RedBoxが設置されているのは、スーパーやガソリンスタンドに併設されているコンビニの一角に設置されており、近くのスーパーに返却に行けば良いようになっている所です。
スーパーに買い物に行ったついでに、ビデオを借りるという新しいレンタルビデオのスタイルを確立しました。
日本ではまだまだ少ないのですが、アメリカのスーパーには銀行の窓口(ATMではなく、スタッフがいる)があり、インストアサービスが当たり前になっています。
同様にレンタルビデオも、こうした無人機を置くことで、「ついで」需要に訴求しています。
日本でも無人のレンタルビデオ機が、地下鉄の構内などに設置されているのを見かけますが、こうした「生活導線」に販売機会を設けるというのが、これからのマーケティングトレンドかもしれません。
このRedBoxの成功から何を見出すか。
ビジネスの参考にしてみて下さい。