マクドナルドの「クォーターパウンダー」が売れている。
でも、このハンバーガー、日本上陸が今回で三度目ということはあまり知られていない。
過去2回、アメリカでは定番のこの「クォーターパウンダー」は日本に根づかなかった。
その時代背景もあるが、やはりマーケティングに失敗したようです。
その過去の経験を生かしつつ、今回は三度目の正直ということで、満を持して、マーケティングにかなり力を入れて行ってきました。
原宿に、マクドナルドの名前を出さずに、シークレットショップを開店し、口コミ戦略をしかけた。
また、マクドナルドの携帯メール会員に対してだけ、日比谷公園で行うシークレットライブを告知。ここにCMにも出ている北島康介選手がゲスト出演で、盛り上げる。
ここまでは、資金力にモノを言わせた戦術だが、成功要因はここではなく、やはり、マーケティング。
今回の「クォーターパウンダー」を導入するにあたって、徹底的に顧客層を分析。
先に出ていた「メガマック」の層と、定番の「ビッグマック」層の間の中間層をターゲットに絞り、ここに訴求する戦略を組んだのでした。
確かに、今回目につくのが、女性がかなり「クォーターパウンダー」を食べている。
「ビッグマック」や「メガマック」まではいらないけど、普通のハンバーガーよりは、がっつり行きたいという層にハマった形になった。
さらに、これは、Webサイトでの販売にもつながるのですが、すでに気が付いているかもしれませんが、「クォーターパウンダー」が販売されているお店では、「メガマック」を売っていません。
返って、お客様のチョイスが増えることで迷ってしまうこともあり、行動経済学上、チョイスが増えると人は“いつもの”を買うようになる。
そうなると、目玉の「クォーターパウンダー」が売れなくなる。
さらに、お店に行かれたらわかると思いますが、頭上のメニューには大きく「クォーターパウンダー」だけが分けられて掲載されている。
そのセット、A、Bと大きく掲げられています。
また、ここにもミソが。
通常、順番で考えると、Aが先で、Bがその次。
でも、セット内容をよく見ると、Aがダブルで、Bがシングルになっている。
普通で考えれば、Aが普通で、Bがアップグレードのもの、となりがちですが、今回はそれが反対になっている。
注目をそこに向かせることで、あくまでも「クォーターパウンダー」を販売していこうという徹底した戦略であると思います。
Webサイトでモノを販売する場合も、今回の事例で参考になるのは、「選択と集中」、そして「比較表示の仕方」。
何でもかんでも、Webサイトに掲載しておけば売れるということではく、キャンペーンなどとうまく組み合わせて、さらに、「選択と集中」で、マーケティング対象を集中して販促をかけていく。
マーケティングの王道というべき、セオリーをきちんと行っている戦略が功を奏している、ベストプラクティスだと思います。
得意な分野、売れ筋商品、利益率の高い商品に絞って販売戦略を立てていく、これが今の時代に対応したマーケティングです。
いつもありがとうございます。
みんなハッピー♪