インターネットで売上を上げるためには、何もホームページ上のしくみやしかけ、テクニックだけではありません。
お客様との接点、特に関係性が深いお客様との接点となる「メール」のやり取りは、クロージングを行う上でとても重要です。
お客様からのお問い合わせなどに関して、適当に返信していませんか?
きちんとお客様のご質問に対して適切な回答ができているでしょうか?
実は、こうした返信メールで重要なことは、内容もさることながら、その「書き方」にあります。
まず、下の例を見て下さい。
お客様からのお問い合わせ↓
△△△
ご担当者様◯◯◯の◯◯と申します。
現在、テイジン・シャガール(キャンバス防炎品)のオーニングが10ヶ所で使用されているのですが、汚れてきたので張替えを検討しています。まずお聞きしたいのですが、
①世田谷区での施工は可能でしょか。
②見積もりは無料でしょうか。ご返信お願い致します。
◯◯◯
◯◯
このお問い合わせに対して、クライアント様が書いた原稿がこちら↓
◯◯◯会社 御中
◯◯ 様この度は、お問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。
△△△の△△です。こんにちは。
さて、関東エリアは通常の工事エリアです。
施工上は問題ございません。
また、見積等に付きましても、無料で対応しております。
ご安心のうえ、ご下命頂きたいと思います。
ところで、来週の3日又は4日と、お近くにおります。
ご都合がよろしければ、現調に伺います。
ご指示をお願いします。
ご連絡を、お待ちしております。
ありがとうございます。
さて、いかがでしょうか?
内容的には間違ってはいないのですが、どうでしょう?この文章から受け取れる気持ちと言うか、感覚はどうでしょう?
何かそっけなさと言うか、事務的な感じを受けませんか?
もし、自分の質問に対して、適切な回答が得られたらお申込みをしようと思っていたのであれば、こうしたメールを頂いたら、お客様はその判断を躊躇するかもしれません。
では、どうすれば良いのでしょうか?
実は、このクライアント様は、このメールをお客様に返そうと思った時、自分でも何か違和感を感じ、私の方に校正依頼をお寄せ頂きました。
そこで、私の方では、この返信メールを下記のように校正してみました。
返信メールの校正文↓
◯◯◯ 御中
◯◯ 様この度はお問い合わせを頂きまして誠にありがとうございます。
△△△の△△です。
早速ではございますが、頂きましたご質問にご回答申し上げます。
①世田谷区での施工は可能でしょうか?
はい、大丈夫でございます。
関東エリアは、当社の工事エリアでございますので、対応可能
でございます。②見積もりは無料でしょうか。
はい、お見積に関しましは、無料でご提案差し上げております。
お見積に関しましては、基本的に現地調査をさせて頂いた上で
現状や設置場所などの状況を考慮した上で、最適なものを
ご提案させて頂いております。実は、来週、10月3日(火)と4日(水)に別件で、関東に
おりますので、もし、◯◯様のご都合がよろしければ、現地
調査にお伺いすることが可能です。◯◯様のご都合をお聞かせ頂ければ幸いです。お時間などを
調整させて頂きます。ご連絡お待ちしております。
この度はお問い合わせ頂きまして誠にありがとうございます。
引き続き、△△△をよろしくお願い致します。
△△△
△△
いかがでしょうか?当たりが変わったような感じがしませんか?
ポイントとしては、
1.お客様から頂いた質問をそのまま引用する。
2. お客様のご質問に対して、「言葉」を言い換えず、同じ「言葉」を使って回答する。
3. お客様が気にされているのは、遠方から来てもらうのに、出張料などの上乗せ金額が請求されるのかと言うところにもあるので、お客様に気負わせないよう配慮する。
4. 実際に書かれている言葉そのものではなく、「行間」にある真の質問に対して回答する。
5. 要所要所で、お客様の名前で呼びかけるようにする。
と言うポイントで書いてみました。
もちろん、これが正解というわけではありませんが、少なくとも最初のメールよりは、お客様に近い内容になったと思います。
実際、この校正文をお客様に返信したところ、すぐにお返事が来て、現地調査のご予約を頂けたそうです。
これまでも、お問い合わせが来てお返事を返していたのですが、その後、音信不通ということがしばしばあったそうで、もしかしたら、この返信メールの書き方だったのでは、このクライアント様も反省をされていました。
たかがメール、されどメール。
お客様の本当に知りたい回答を適切に返すことができているかどうかで、その反応率が変わり、当然、そこからの結果も変わって来ます。
雑多な業務の中で、お客様への返信メールはおざなりになりがちなのですが、お問い合わせメールは、売上を作る種になりますので、きちんと丁寧に対応すべきです。
お返事する内容は一緒でも、その書き方や言葉の使い方、また、その先を読む力が備わっていると、メールでの受注率は確実にアップします。
最初は、少しトレーニングと言うか、場数が必要です。
上記の5つのポイントを参考に、お客様へのお返事メールを見直してみて下さい。
きっと、今までと違う反応が返ってくるはずです。
かゆいところに手が届く、この人、自分のことを分かってくれてる、と感じた方は、「この人から買いたい」となるのが常です。
丁寧に返信メールも書いていきましょう!!
それでは、また。