AKB48の総選挙の結果が発表になって、こぞってテレビなどのメディアは大騒ぎ。
これも、「フォーマット販売」戦略のための“フォーマット”の一つ。
今後、日本市場はますます飽和状態が進み、日本国内では、モノが売れなくなる時代を迎えます。
国内消費だけに頼ったマーケティングを続けていては、いくらがんばっても企業は生き残れません。
これからは、膨大に拡がる世界市場に向けて、販売していく道を作っていかなければいけません。
そこで、この世界進出戦略を考えていく上で、今注目すべきが、この「フォーマット販売」なのです。
今までは、商品やサービスそのものを売るという発想だったのですが、このAKB48で行おうとしているのは、これまでの一連のプロセス=フォーマットをパッケージにして、世界に売って行こうというもの。
つまり、劇場を設け、そこで毎日のように公演し、テレビや雑誌などにも露出する。
シングルを出す度に人気投票(選挙)を行い、選抜していく。
こうした一連のフォーマットを、そのまま海外のテレビ局や、プロダクションなどに販売して行こうというものです。
有名なところで、「クイズ・ミリオネア」もそうだし、「アメリカン・アイドル」もそう。
これまで、欧米を中心に、こうしたテレビ番組のフォーマットが販売されてきました。
実はこのフォーマット販売を日本で最初にやったのが、志村けんだということはあまり知られていません。
「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」という番組がありました。
この番組の1コーナーで、今では当たり前になっているのですが、当時では珍しかった、視聴者からのホームビデオ投稿のコーナーがありました。(おもしろビデオコーナー)
これが、大当たり。これを見たアメリカのテレビ局が、この“フォーマット”を買い付け、今でも欧米では、ビデオハプニング番組は大人気です。
アメリカで、こうした番組(America’s Funniest Home Videos)を見ると、志村けんを思い出します。
詳しくは、志村けん著の「志村流」に書かれていますので、ご参考までに。ビジネス書としても良書です。
今は、ショービジネスの世界だけの話なのですが(分かりやすいから)、このフォーマット販売は、いわゆるノウハウ売りなので、特殊な商材、サービスなどのプロセスやノウハウは、パッケージにして売ることができます。
ここ最近では、日本の外食チェーンが、新興国を中心に出店が相次ぎ、海外で日本食が食べられる機会が増えてきました。
今まで日本食屋と言えば、現地の邦人や外国人が個人経営として行っていたのが大半だったのが、ここ最近、日本の外食チェーンが、日本の“フォーマット”で進出しているのです。
今後、海外市場を開拓していかなければいけないのは必至で、それを考える上では、この「フォーマット販売」の考え方は外せないものになってきます。
ノウハウをまとめてパッケージ化して売る。
日本人が一番苦手とする分野なのですが、これを実践している企業が、確実に世界に打って出ています。
今後、AKB48フォーマットが、世界を席巻する日もそう遠くないかもしれません。
このAKB48のフォーマット販売は、NHKの「追跡 A to Z」と言う番組で放送されました。
これからは、世界的視野をもって、ビジネスを進めていきましょう。
ちなみに、今、このフォーマット販売での展開するビジネスを密かに準備中です。
またご報告しますね。
いつもありがとうございます。