Google Analyticsは、いわゆるアクセス解析ツールなのですが、「アクセス解析」と聞くと、どのページにどれだけの人がアクセスしているかを調べることのように思われがちですが、それであれば、サーバーなどについているアクセス解析ツールで十分です。
しかし、それでは、ただ「アクセス数」しか分からず、「じゃぁ、何をすればいいのか」が分かりません。
アクセス数が増えた、減った、だけで、マーケティング担当者が評価されているのであれば、それは、その担当者がかわいそうです。
また、単純にアクセス数が増えたからと行って、売り上げ(コンバージョン)が上がるとは限りません。
何故なら、まったく関係ない人(見込み度の低い人)がいくら多くても、それではビジネスにつながらないからです。
アクセス数だけを増やすのであれば、今、流行のキーワードを使って誘導すればいいわけですが、しかし、それがビジネスにつながるかどうかと言えば、かなり遠回りになります。
そこで、アクセス解析で見なければいけないのは、ページにどれだけアクセスされているかどうかを見るのではなく、“自分が設計した顧客導線通りに進んでいるのかどうか”を確認することが重要になります。
もっと簡単に言うと、例えば、トップページで目的とした行動を、お客様が行ってくれているかどうか。つまり、次の目的のページに移動させることができているかどうかを確認します。
例えば、トップページに資料請求のバナーを設置して、資料請求をしてもらう導線を引いていたとすると、そのページに訪れた人がどれだけ資料請求をしてくれたかどうかをチェックすることの方が重要ということになります。
100人訪問されて、1件の請求であれば、1%の転換率ということになります。これが、100人中、10人になれば10%になるわけですから、
どちらが”機能しているか”となれば、後者になります。
つまり、アクセスされた人数よりも先に、転換率(コンバージョン)を確認して、そこを最大化、最適化した上で、アクセスを増やす、という順番になります。
この転換率の調整をせずに、アクセス数を増やすためにお金を使う人が多いのですね。これでは、お金がいくらあっても足りません。
また「集客」を目的にした、「○○の使い方」を勉強されるのは良いのですが、その前に、ページが機能しているかどうかを調整した後に、そうしたツールやサービスを使うことで、そこにかける労力も、結果につながっていくことになります。
アクセス解析は、ページへの訪問数ではなく、ページが、いや、設計した導線が機能しているかどうかを調べることが目的になります。
このポイントを踏まえて、現在のあなたのサイトが機能しているかどうかをGoogle Analyticsでチェックしてみましょう。
Google Analyticsは、無料で使えますので、Googleアカウントを登録してあれば、すぐに使い始めることができます。
Google Analytics
こちらで使用開始をして、埋め込みコードをコピーして、あなたのサイトの解析したいページ全てに埋め込みます。(基本は全ページが理想)
埋め込みコードを設置してから、翌日には、埋め込み当日からの結果を見ることができます。すでに埋め込みをされている場合は、ここからスタートです。
まず、はじめに確認する項目ですが、Google Analyticsの標準レポート内の[コンテンツ]→[サイトコンテンツ]→[ページ]を開きます。
ここで、アクセス数(ページビュー)の多いページ順に表示されています。ここで注目すべきは、ページビューよりも、その表の右にある「平均ページ滞在時間」、「直帰率」、「離脱率」の数値です。
「平均ページ滞在時間」とは、その名のとおり、そのページにいた時間=そのページを見てくれている時間ということになります。
アクセス数が多くても、平均滞在時間が少なければ、せっかく集客できいても、そのページが機能していないということになります。
そして、「直帰率」と「離脱率」ですが、こちらはどちらも数値としては低い方がいい数値です。
「直帰率」とは、このページに外のサイトから訪問され、でも、このページだけで、また別のページに行ってしまった率になります。つまり、このページを入り口になって、その他のページを見ずに、どこかに行ってしまっている人の率ということになります。
「離脱率」は、あなたのサイト内の他のページを見てきた後に、このページを出口にして、外のサイトに出ていってしまった率になります。
いずれもこれらの数値が低ければ低いほど、設計した導線が機能している(設計している通りに推移している)ということになります。
業界や取り扱い商品によっても異なるのですが、「直帰率」のベンチマークとして、トップページであれば40%、その他のページでは70%以上になっていたら、何かしらの手を打たなければいけないサインになります。
離脱率に関しては、全てのページではないのですが、確実に次のステップに進んでもらいたいページに関しては、30%以上になっているのであれば、何か問題があると判断します。
まずは、Google Analyticsを設定したら、この各ページの平均滞在時間、直帰率、離脱率を確認して、現状を知ることからスタートしてみて下さい。
これらの数値を見ることで、今のサイトが機能しているかどうかがある程度分かります。
もし、平均滞在時間が短く、直帰率、離脱率の数値が高いようであれば、そのページは思い通りの結果を生み出すページになっていないことになりますので、修正が必要です。チェックしてみて下さい。
Google Analyticsでの、この数値をどう見ればいいのかなど、ご不明な点などあれば、お気軽にご相談下さい。
お待ちしております。
それでは、また。
いつもありがとうございます。