ユーザーエクスペリエンスと言う言葉はご存知ですか?
俗に「UX」と言われていて、ウェブだけに限らず、オフラインでのビジネスでも共通して必要なものです。
では、UXとは一体何のでしょうか?
直訳すると、ユーザー(お客様)のエクスペリエンス(体験)になるのですが、いわゆるお客様があなたのサイト(お店)でどのような手順で体験をしていくのか設計をすることになります。
「どのように体験させるかを設計?」
集客から販売、購入からその先まで、あなたのサイトにどこでどのように出会い、どのようにサービスや商品を知ってもらい、そして、購入いただき、そして、その後のアフターフォローまで、どのように行うのかを設計します。
これは、実際に「UX」と言う言葉で体系立てられたもので、ウェブサイトだけでなく、実際の店舗などでも用いられています。
よくスーパーに行くと、入り口から時計回りに、野菜→魚→肉→デイリー→お惣菜と、献立などを歩きながら考えられるように設計されているのも、「UX」です。
UXは、単純な商品レイアウトだけでなく、お客様の流れ(行動の流れ)を設計し、それ通りに動かしていくことになります。
ウェブの場合も同じで、ウェブサイトのデザインだけでなく、入り口であるSNSなどでの情報発信から、次にどこに誘導するのか、その誘導先で何を伝えて、次の行動を促すのか、と言うのを設計します。
そんな、UX(ユーザーエクスペリエンス)の好例に出会ったので紹介したいと思います。
ワーナーブラザーズスタジオツアーのUX
先日、子供の誕生日と言うことで、映画会社のワーナーブラザーズのスタジオツアーに行ってきました。
実は、ずっとロサンゼルスに住んでいながら、これまで一回も行ったことがありませんでした。
しかし、存在は知っていたのですが、これまで行く機会がありませんでした。
そんな時、誕生日に何かをと思い、色々と調べていたところ、 Facebookの広告でこのツアーを目にしたのです。(Facebook広告)
そして、その広告からウェブサイトに行ったのですが、最初は購入はせず、情報だけを見ました。(ランディングページ)
何日か後にまた、Facebookに同じ広告が出てきました(Facebook広告のリマーケティング広告)。
そして、その時、“南カリフォルニア在住者向け割引”のお知らせが入っていたのです!!(限定キャンペーン)
「これは申し込まないと」と、そこからすぐに予約をしました。
オンライン予約なので、その場でクレジットカード決済をして、直後に確認メールが届きました。(自動返信メール)
ここまでは通常通りですね。
そして、予約日の3日前に、再度確認メールが届きます。(ステップメール)
そのメールの内容というのは、「Important Information to know Before Your Visit」(訪問前の重要情報)として、当日の手順などを案内されるのですが、メールからの誘導先のページで、この案内が動画で紹介されていました。
メールをクリックすると、「到着インフォメーション」のページに誘導されます。(ステップメール)
ここで事前に、当日の流れなどを動画で確認することができます。(ランディングページ)
こうした事前の流れを知れることは、とても助かりますし、安心します。
これがUXの効果です。
ここからが、オフラインでの流れになります。
そして、事前にこうした情報で、ツアーの30分以上前に来て下さいと言われたので、案の定、たくさんの人がいたので、案内通り早めに来て良かったです。
そして、チェックインを無事に済ませて、待っている間に、インスタやFacebookでシェアをお願いする情報がモニターに。
撮った写真を、#wbtourhoolywoodを付けて投稿をするように促されていました。
これも、UXを活用した、新規客への集客戦略ですね。(ハッシュタグマーケティング)
ツアーのチェックインが終わると、最初にツアーの予告ムービーを見る部屋へ。
これまでのワーナー作品やこれから回るツアーの関連作品などを見て、ツアーの出発を待ちます。
ツアーは、トラムに乗って、実際のセットやスタジオを巡ります。
今まで見たことがある映画の風景やセットを見ると、みんな興奮していました。
普段テレビなどで見ている番組のスタジオなど、普段入れない場所に入れるのもテンションが上がります。
そして、ツアーが無事に終了。お土産などを買って帰宅します。
すると、その翌日に、フォローメールが届きます。(ステップメール)
訪問に関する感謝だけでなく、このメールからは、お客様アンケートへ誘導されます。(オンラインアンケート)
ここで、お客様からの意見を集めることで、さらに、プロセス(UX)の見直しをして、精度を高めていくことができます。
このアンケートで、お客様からの意見やサイト、サービスに到達した経緯(何を見たか)などを聞くことで、リソース(お金など)をそこに集中することができます。
また、提供サービスのプロセスの中で不満(不備)があれば、それを改善することで、さらにUXの最適化になり、顧客満足度が高まります。
顧客満足度が高くなると、“紹介”という集客システムが稼働し始めます。
ここは、まだ別の機会に解説したいと思います。
実際、今回のツアーの体験は、自分のFacebookで写真と一緒に公開をして、みんなにもオススメしました。
UXが満足に値するものであれば、再度の購入や他人への紹介という行動が促されます。
逆に言えば、UXを満足させるために、各プロセスでどのような体験をさせれば良いのかを設計することが重要だということになります。
これが、以前よりお勧めしている「商いの設計図」になります。
お客様をどこから、どのように集客し、ランディングページに誘導した際、何を提供するのか、何をアクションしてもらうのかを設計していきます。
そして、販売(利用)後のフォローアップ、お客様の声の収集などのプロセスも事前に行うことで、次の利用や紹介に繋がっていきます。
今回のワーナーブラザーズスタジオツアーは、明らかに、UXの設計がきっちりされています。
コンテンツ(商品の中身)のクオリティだけでなく、お客様の全ての接点のプロセスもしっかり設計されることで、全体の満足度を高めると、実際に体験して改めて確信をしました。
このUX、あなたのサイト(ビジネス)でも実装できます。
「商いの設計図」を作ることで、お客様の流れの見える化になり、どのプロセスを改善していけばいいのか、どのプロセスに注力していけばいいのかがわかるので、ビジネス自体も楽になります。
さらに、どんな情報発信をすればいいのかもわかってきますので、SNSやブログなどで発信するネタも困らなくなります。
あなたのUXを、「商いの設計図」で設計していきましょう。
「商い設計図」の作り方を無料で公開しています。
まずは、こちらを参考に「商いの設計図」を作ってみて下さい。
また、UXを設計をきちんと行いたいということであれば、一度、ご相談下さい。
現在のウェブサイトや使われているSNSなどのツールとの連携などを確認して、流れの設計を行います。