以前にもお話ししましたが、今、米国税理士の資格を取得すべく、日系の会計事務所にも勤めていますが、ここでは、和食店のクライアント様が多くいます。
以前もお伝えしたように、儲かっているお店、そうでないお店が存在しています。
その理由については、以前の記事(「なぜこのお店が流行っているのか?」)で解説していますので、こちらを参照して下さい。
今日は、儲かっていないお店の特徴とどうすればいいのか、をここ最近のマーケティングトレンドと合わせて解説したいと思います。
ただ、これは飲食店経営だけの話ではなく、全てのビジネスにも共通する改善策なので、あなたのビジネスに当てはめながら読んでみて下さいね。
飲食店は様々なビジネスの中でも、IT化が進んでいない業界の一つで、徒弟制度などで昔ながらの経営スタイルが残っています。
確かに、伝統的な技術や慣習の継承には大切なことですが、ビジネスに関しては、そのやり方、効率化を図らなければ生き残れない時代になっているのも事実です。
そこで、飲食店で利益を上げるためにできることは何になるのか?を考えてみたいと思います。
まず、飲食店の多くは、「美味しければお客様が付いて、口コミも起こる」と思っていると言うことです。
これは一般のビジネスでも同じことが言えます。
「いい商品(サービス)を提供していれば、お客様が買ってくれる、口コミしてくれる」と思っているところが多いのです。
しかし、味や商品、サービスの品質が良いと言うのは、必要最低条件です。
お客様はお金を払って頂くわけですから、その対価としての品質は良くなければいけません。
その上で、「選ばれる条件」は、その商品を通じた“体験”であったり、売り手への共感が、購入やリピートにつながります。
飲食店において「味で勝負!」と頑固にしていると、コアなお客様には支持されるかもしれませんが、そのお客様が一巡したら終わりです。
また、飲食店では、口コミサイトの評価が重要視されますが、これはあくまでも「一見さん」のための情報で、その後のリピートにつなげる施策がないといけません。
もちろん、その最初の一回の来店での品質(商品とサービス)が低ければ、そこで終了です。
その最低必要条件以外の部分で、リピートにつなげるしかけを用意する必要があります。
そのために、次回使えるクーポン券であったり、スタンプカードであったりを用意するのですが、ここで重要なのは、そこでコンタクトリストを取得するしかけを設けることがポイントです。
つまり、
クーポンは、メンバー登録してくれた人だけにメールで送る。
スタンプカードも3回程度で貯まるぐらいにして、それを回収する際、お名前とメールアドレスを書いてもらった上で特典が受け取れる。
と言ったしかけにしておきます。
こうすることで、その後でメールでアプローチすることができますので、リピートや口コミにつなげる流れができます。
ちなみに、Facebookページでは、「クーポン」を発行することができる機能が備わっています。
このクーポンをお客様が使用することで、そのお客様のFacebookのタイムラインに、お店に訪問してクーポンを利用したと言う投稿(行動履歴)がされるので、クーポンによるリピート利用と、口コミ拡散の両方ができます。
もちろん、これも無料なので使わない手はありませんよね。
そして、ここで重要なことは、そうしたしかけでリピート数(率)を把握することです。
クーポンやスタンプカードの利用などから図ることもできますが、最近では、多くの飲食店で、POSが導入されていると思いますので、お会計の際、年齢層や性別などを入力できるようになっていると思います。
また、注文の傾向なども把握できるようになっていると思います。
そうしたPOSデータをきちんと分析することが、時間帯や顧客層に対するメニュー構成などに反映させる(ウェブの場合はアクセス解析や注文分析など)
こうしたリピートや口コミのしかけと利用分析をしっかり行うことで、新規だけに頼った集客をする必要は無くなります。
新規集客のコストの1/12のコストでできる、リピート集客。
リピート集客を実現するための施策を準備し、実践することで、これだけでも収益は必然的に上がることになります。
いかにリピートを生み出すか。
“勝手に”お客様はリピートしてくれませんので、こちらから働きかけしなければ、リピートは生まれません。
積極的にこちらはリピートを働きかけることが重要です。
次回、もう少し具体的に「リピート利用の促進」と、「選ばれる条件」についてのお話をしたいと思います。
お楽しみに。