資料請求改善ポイントの第3回目、「資料請求後の最適化」についてです。
ここまで、ホームページの穴をふさぎ、資料請求してもらうためのページの最適化、ご請求頂きやすい環境づくりを行ってきました。
これで、今まで漏れていたお客様を一人でも多くすくいあげることができるようになりました。
しかし、一点、資料請求ページの最適化について、言い忘れていた大事なことがありました。
それは・・・
ページを開いた(訪れた)際、スクロールしなくても見える位置に、大きく、または、分かりやすく、資料請求への導線(バナーや画像など)が掲載されているかどうかです。
いいですか?“スクロールダウンしなくても見える場所”に、です。
早速、今のあなたのホームページを見直してみてください。
ちっさく、遠慮がちに掲載されていませんか?
ブルーやグレーなど、目立たない色で作られていませんか?
人が注意を引く色は、赤信号と同じく「暖色」です。どうせなら、赤やオレンジのバナーで分かりやすく、「資料請求はこちらからですよっ」と教えてあげるようにしましょう。
それから、ホームページ上部右肩には、必ず、お問い合わせの電話番号を掲載して下さいね。
会社名や会社のロゴをでっかくする必要はありません。誰も興味ないので・・・(笑)
それよりも、“次にお客様が何をすればいいのか”、“どこから何をどうすればいいのか”を明確に示し、誘導してあげることが肝心です。
これは、資料請求に限らず、どのような場合においても、ホームページ上で、次のアクションを明確にしてあげることです。
それから、これは、よく見落としがちなのですが、自分でホームページを作った場合も、業者にお願いした場合も(特にこの場合は要注意)、パッと見て、次に何をするべきかが明確に、分かりやすくなっているかを見直してみてください。
自分だとよく分からない時があるので、第三者、一番いいのは家族に見てもらって、「次に何をしたらいいか分かる?」と聞いてみてください。
きっと答えは見つかるはずです。
自分では、「ここにこのリンクがあるから、分かるだろう」、「ここに説明が書いてあるから読むだろう」と分かっていても、初めて訪れるお客様には、分かりません。
余談ですが、アップルの製品には、詳しい説明書がついていません。
それは、製品開発時に、「直感で操作できること」を念頭に開発されているからです。だから、チビッ子も簡単に操作できるのです。
以前、ソフトバンクの孫さんが、新しい携帯電話の開発会議で、その新製品の携帯を操作したところ、分からない部分が出てきました。
孫さんが、「ここはどうなっているの?」と聞くと、担当社員は、「そこにつきましては、説明書に書いてあります」と答えました。
その後のことは予想がつくかと思います。
自分で分かっていても、お客様は分からない、気づかないということを前提に導線を考えていく、デザインを考えていくということが大切です。
今やホームページは、1秒の世界に突入しています。(かつては3秒でした)
訪問されて1秒で、このサイトに自分の欲しい情報があるのかどうかを判断して頂く必要があります。
そのためにできること、次のアクションについて、分かりやすく、目立たせてあげることです。
そして、その前にきちんと、構造設計をすることが肝心です。
これを、「ポストクリックマーケティング」と言います。
この構造設計ができているかどうかも、ホームページが機能するかどうかの鍵になります。
「ポストクリックマーケティング」については、また奥深いので、別の機会にお話しますね。
さて、少し遠回りしましたが、今回の本題、「資料請求後の最適化」についてお話をしたいと思います。
資料請求を頂いた後、どのようなアクションをしていますか?
「できるだけ早いリアクションをしたほうがいいので、すぐに資料を送付しています。」
「頂いたお問い合わせにレスポンスしています。」
NO、NO、NO、もったいない。
資料請求に関して言えば、もうここはセールスチャンスの場です。
資料請求をどのようにご提供するかにもよりますが、基本的には、紙の資料をお送りになることと思います。
その際、請求フォームでは住所と電話番号を取得していますので、まず、資料請求直後、本当に直後に、お電話します。
ですので、資料請求がされたことを知らせるメールなどは、携帯などで受信できるようにしておくと良いでしょう。
資料請求頂いたのが夜中なら翌日、できるだけ早く電話をしましょう。
その際のポイントですが、そのお電話は、「住所確認を目的とした電話」としてかけます。
もうお分かりですよね。
住所確認のお電話なのですが、直接お客様とお話できることで、新しいことが分かったり、また、大きいのは、次のアクションへ誘導することができるということです。
これには、きちんと戦略を立てたスクリプト(台本)が必要です。
ですので、資料請求をもらった直後に電話をする人は、そのスクリプトに従ってお話できるように、少し練習が必要です。
そのスクリプトは、YES/NOチャートのように、条件分岐でお話することを変えていきます。
しかし、おおよそのお客様との会話の流れは想定できますし、また、こちらが思う結果に着地させるためにスクリプトで、誘導することもできます。
重要なことは、これまで資料請求頂き、そのまま資料を送り、後はお客様の判断をお待ちしていたことと思います。
これはもうギャンブルに近いですよね。
その間、マーケティングを熟知しているライバルは、お客様にアプローチしてきています。
そうしたライバルとあなたを比較した時、どちらに気持ちが傾くでしょうか?
そのアプローチということで、催促で「その後いかがですか?」とお電話したり、メールしていたりしていたと思います。
もちろん、それも必要です。しかし、もっと効果的に行う方法があります。
それをご説明しますね。
まず、最初の住所確認の電話の際にオファーする次のアクションが用意されている必要があります。
お客様とのお話の状況次第でその場で売れるかもしれませんが、恐らく皆無に近いでしょう。
そうすると、次に何をしてもらうのかを事前に用意しておき、そこに誘導、着地させる必要があります。
ここで重要なのが、かねてからお伝えしている「商いの設計図」を作ること、そして、「ポストクリックマーケティング」の考え方です。
資料請求直後にお電話をし、その次に何をしてもらうのかを事前に考えておき、それをスクリプトに盛り込みます。
お気づきかと思いますが、これは、もうセールスそのものです。
ですので、事務員のお姉さん(お姉さま?)に「電話しといて」とお願いしていてはダメなのです。
営業マンが電話するか、もしくは、女性の方が印象が良いので、女性のスタッフをトレーニングして対応して頂くようにします。
男性の野太い声より、女性のやわらかい声の方が、聞きたいですよね。
大事なことは、惰性で仕事をしないよう、戦略をもってゴールにつながるよう、全ての社員・スタッフが、全ての行動についてその目的を理解し、最適化を図っていくことが、望む結果を得ることができます。
さて、そのお客様に促す次の行動についてですが、これは、取り扱い商品やサービスによっても異なりますが、いくつかあります。
・訪問説明
・出張見積
・説明会
・セミナー
・頒布会
・展示会
・その他イベント
など、営業マンがそこでセールスできる環境をご提案して、アポ取りをするまでが電話フォローの役割です。
私の著書「ホームページ復活」の中にも書いてありますが、営業とマーケティングを分けて考えることで、よりホームページ、マーケティング担当がやるべきことが明確になります。
マーケティングの役割は、見込客に情報啓蒙をして、欲しいと手を挙げてもらえるお客様を育て、抽出して、営業マンにパスすることです。
これを踏まえた構造設計をすることが重要になります。
しっかりと計画と、それに合わせた戦略設計がされていることが、良い結果をもたらします。
それと、これはおまけですが、お問い合わせメールの対応についても解説します。
お問い合わせ頂いたメールに関しては、頂いたお問い合わせにお答えするだけで終わりにしてはいけません。
本当に、そこで終わってしまいますので。
必ず、2~3ラリーぐらいしましょう。
最初に頂いたメールで、もちろん頂いたご質問にお答えしますが、最後に、こちらから質問を返します。
その際、「何か聞きたいことはありませんか?」ではお返事が返ってきませんのでNGです。
より具体的に、且つ、「はい」「いいえ」でのお返事ではないご質問をします。
これを、「オープンクエスチョン」と言います。
ちなみに、「はい/いいえ」の返事をさせる質問を「クローズドクエスチョン」と言います。
オープンクエスチョンで、お客様の現状を聞き出すのです。
そうすることでお客様の状況を知ることができるだけでなく、数回、このやり取りを行うことで、信頼関係が醸成されます。
メルマガなどで反応率が高まるのは、お客様が知りたい情報を最適化するので、自分が知りたい情報を送ってくれる人、ということで信頼感が増すためです。
これと同じく、パーソナルにやり取りをすることで、この人は自分を理解し、欲しい情報を与えてくれる人という認知になります。
その辺りは感覚的な部分もありますが、お返事頂いた文章の書き方でだいたい分かります。レスポンスの早さも、その判断基準にもなりますね。
関係性が出来てきたなと感じたら、資料請求フォローと同じく、次のオファーをします。
こうすることで、お問い合わせもただの質問、返答のコミュニケーションだけでなく、マーケティング戦略上、非常に強力なツールに変わります。
これまで、ホームページ上に「資料請求ボタン」を設置したほうがいい、「お問い合わせ」のリンクを貼ったほうがいい、とその理由と次の戦略なく、何となく言われるがまま、他のサイトがそうしているからということで、ホームページが作られていたとすれば、これまで3回に渡りお伝えしてきたことをお読み頂いて、やるべきことが見えてきたのではないかと思います。
重要なことは、すべての部品、すべてのツール、すべてのスタッフ、すべてのリソースにその役割と意味があり、その意味の理解と役割を、きちんと交通整理をしてあげることで、そして、有機的につなげることによって、より望む結果を得られえるようになるということです。
今回は、「資料請求を増やす」という切り口でお話しましたが、これは、すべてのことに当てはまります。
惰性で何となく、という部分があるなら、今日からその部分を見直して、戦略設計していきましょう。
そうすることで、あなたのホームページが必ず復活します。今よりももっと効果的に機能します。
そして、もっと多くのお客様がご満足され、悦ばれることでしょう!
いつもありがとうございます。
追伸:
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